
こんにちは〜!こんばんは〜!まるっピです!
今回は、大阪市立美術館で開催中の【ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢】へ行ってきたので、ご紹介します。
会期:2025.07.05(土)〜08.31(日)
会場:大阪市立美術館
そのタイトルの通り、この展覧会のテーマは「家族の絆」。
フィンセント・ファン・ゴッホという名前はあまりにも有名ですが、その名声が現代にまで伝わった背景には、深い家族愛と絶え間ない努力がありました。
※全作品撮影不可!最後のイマーシブルの映像だけは動画・画像共に撮影可能でした!
ゴッホの夢をつないだ“家族の物語”

ゴッホの生涯を語るうえで欠かせないのが、弟のテオ、テオの妻ヨー、そしてその息子フィンセント・ウィレムの存在です。
- テオ:兄の画業を経済的にも精神的にも支えた最愛の弟
- ヨー(テオの妻):ゴッホの作品と手紙を管理し、世に広めた立役者
- フィンセント・ウィレム:叔父と同じ名を持ち、後に財団とファン・ゴッホ美術館を設立
彼らの献身があったからこそ、ゴッホの作品は今、世界中の人に感動を届けているのですね。
テオが息子の誕生を兄に伝える手紙の中に、こんな一節があります。
「彼の名前はフィンセントです。そしてあなたの名前から取ったものです。なぜなら、私は彼があなたのように、正直で、真実を愛する人になってほしいからです。」…
テオとフィンセントの深い絆と愛情には、終始目頭が熱くなりました。
そんな深い愛に触れることのできる展覧会でした。
展覧会の見どころ

◆ファミリー・コレクションの日本初公開!
ファン・ゴッホ家による“家族コレクション”が日本で初めて展示されます。
彼らが守り抜いてきた宝物がずらりと並らび、まさに「家族がつないだ夢」が形になった展示です。
◆ 30点以上の作品で、ゴッホの全画業を網羅!
初期の暗い色調から晩年の明るく印象的な色彩まで、
ゴッホの”画家としての変貌”を一望できます。
◆ ゴッホの手紙4通が日本初公開!
これは本当に貴重!絵とはまた違う、彼の繊細な内面がにじむ手紙たち。
弟テオへの想い、創作への情熱、悩みや葛藤…一言ひとことが胸に迫ってきました。
手紙から垣間見える彼の思考の深さや、少し哲学的な言葉の数々にとても感動しました。
…一見かっこつけたような言葉の羅列。
でも、そんなふうに心の奥をそのまま語れる相手がいたことが羨ましい。
私も時々、誰かに本音を語りたくなるんです。
「はぁ?何言ってんの?」「そんなこと考えてどぉするの?」って笑われそうで、実際には誰にも言えないんだけど。笑
◆ 油彩画・素描・浮世絵まで、幅広い展示!
ファン・ゴッホ美術館所蔵の作品を中心に、彼が愛した日本美術(浮世絵)も紹介されています。
ゴッホ以外の画家たちの作品も展示されており、美術ファンにも見応えのある構成でした。
ゴッホの魅力って?

作品だけじゃなくて、人としての“ゴッホ”もとっても魅力的でした。
- 感情のままに描く力強さ
絵の具を厚く塗って、渦巻くような筆致。近くで見ると抽象的にすら見えるそのタッチは、圧巻! - 色彩への執念
配色への強いこだわりは、執念のような情熱を感じました。 - 浮世絵の影響
平面的な構図や明確な輪郭線、色使いには日本の美が生きています。 - 孤独と情熱
強い孤独感を抱えた、繊細すぎる心の持ち主。それでも彼は、知的で努力家で、絵を通して誰かとつながろうとしていたのだと思います。
私が心を打たれた「夜」と「農家」

ゴッホはミレーの《落穂拾い》に感銘を受け、農家や農村の生活を何度も描いています。
- 「私は絵筆を通して、人々がどんなに貧しくともどんなに地味でも、美しさがあることを示したいと思っている。」
- 「私の絵が、パンを食べている労働者や、疲れた母親や、悲しんでいる誰かの慰めになるなら、それこそが芸術の意味だと思う。」
- 「私は種まく人に、すべての労働者の象徴を見ている。彼らこそが未来を作る人々だ。その姿を、人々に見せたいんだ。」
見過ごされがちな暮らしの中にある尊さ。それを伝えようとしたこの姿勢に、強く共感しました。
- 「私は自分の作品が、労働者の生活や感情を語るものであってほしいと思っている。言葉がなくても、それを感じてもらえるようにしたい。」
- 「私は労働する人々の生活を表現したい。彼らが毎日していること、日々の現実をありのままに、嘘偽りなく描きたいんだ。そうすれば、人々が彼らのことをもっとよく知ることができるから。」
「私が描くことで、彼らの生活を皆に知ってもらいたい」という、彼の優しさが伝わってくる作品たち。
多くの画家が、補色(反対の色)の関係を使って描きたいものを際立たせます。
たとえば赤と緑、青とオレンジ、黄色と紫など。
でも、色にこだわったゴッホは違いました。
補色に頼らず、見たままを描く。統一感のある色調なのに、荒々しいタッチからは躍動感や生命力が溢れていました。
色が溶け合うのではなく、”響き合っている”
慎ましい生活の中にある息遣いとあたたかさ。なんだか落ち着く…そんなふうに感じられる作品たちでした。
ゴッホはきっと、とんでもなく優しい人だった

彼の手紙に綴られた言葉たちにも、何度も胸を打たれました。
繊細で綺麗な字に、彼の真面目さ、優しさがにじみ出ています。
- 「悲しみの中にも、慰めや希望がある。それを絵で表現したい。」
- 「私は、音楽のように人を慰めるような絵を描きたいといつも思っている」
彼は、自然の中に溶け込む色を見ていました。風に吹かれ揺れる景色を描く難しさにもふれ、自然界の輝きをキャンバスの中に映し取ろうと努力し続けた人。
真面目で研究熱心で、誰よりも純粋だったのかもしれません。
- 「私は夜が昼よりも生き生きとして、より色彩豊かだと思うことがよくある」
- 「偉大なことは衝動でなされるのではなく、小さなことの積み重ねでなされる」
- 「オリーブの木を描くのは簡単ではない。色が複雑で、緑と灰色の間を揺れている」
彼の代表作である「ひまわり」に使っていた黄色の絵の具は、今では毒性があるとして販売されていない”幻の色”。
しかも、長い年月の中で退色し、私たちが目にしている“ゴッホの黄色”はすでに色あせた姿なんです。
じゃあ、彼が生きていた時代に描いた“本当の黄色”は、どれほど鮮烈だったのでしょうか。
彼の見た光、彼が表現したかった感情。
それを想像しながら鑑賞する時間は、とても豊かで、あたたかいものでした。
グッズ:ゴッホ人気が伺える種類の豊富さ

そして、展覧会を締めくくる楽しみといえば…やっぱりグッズ売り場!
会場のショップは大盛況で、グッズの種類もとても豊富でした。図録はもちろん、Tシャツ、文房具、ポーチ、マグカップ、ポスターなどなど、思わず手に取りたくなるアイテムばかり。ゴッホの人気の高さがここにも表れていました。
私はというと、一目惚れしたゴッホのぬいぐるみキーホルダーを即購入。一緒に行った母と妹とお揃いです。それから、気に入った作品のポストカードを数枚チョイス。家に帰ってからも、展覧会の余韻に浸れるのが嬉しいんですよね。
さらに、200円で回せる缶バッジのガチャガチャもありました!私は5回回してなんと4回も「ひまわり」が出るというミラクル。笑 お友達にお土産として配ろうと思っています♪
展示だけでなく、最後まで楽しめるゴッホ展。観るだけじゃもったいない!きっと「これ欲しい!」に出会える、そんな空間でした。


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